ピアノ
ウクライナに生まれ祖母、母もピアニストという環境に育ち、ルヴィフ国立フィルハーモニーの ソリストとしてデビュー。プラハに移住後、ケルン国際コンクール、ザラゴーザ国際コンクール、シンシナティ国際コンクール入賞。プラハ交響楽団、プラハ放送交響楽団、ブルノ国立フィルハーモニー等とベートーヴェン、ブラームス、ラフマニノフのピアノ協奏曲を共演。ヨーロッパ各地、アジア、アフリカ、アメリカ合衆国でソロリサイタルを開く。1991年より恩師カメニーコヴァ教授のクラスを継ぎ、国立プラハ音楽アカデミー教授として後進を育てている。結成来 クーベリックトリオのピアニストをつとめる。
ベートーヴェンコンクールにて最優秀賞受賞、同時にベートーヴェン、スメタナ、ショパンの作品の演奏解釈に対して特別賞も受賞。1976年プラハ音楽アカデミー卒業。ブゾーニ国際コンクール、ロンティボー、ポツォリコンクール入賞。ソリストとしての活動と並行して、デュオやピアノトリオの分野での活動も高く評価されている。ヨーロッパ各国、アメリカ、アジア諸国のステージで演奏会を開き、有数のCDを収録している。母校プラハ音楽アカデミーのピアノ科主任教授をつとめ、後進の指導に力を注いでいる。
ヴァイオリン
ヨーロッパ、日本を中心に世界の第一線で活躍するヴァイオリニスト。ウィニアフスキー国際コンクール第2 位、エリザベート王妃国際コンクールなど、多数の著名コンクール入賞歴を持つ。チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン国立歌劇場管弦楽団、ゲヴァントハウス管弦楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニーをはじめ、世界有数のオーケストラと共演、日本各地のオーケストラの定期演奏会に出演し、ソリストとして の評価も高い。プラハの春国際コンクール、コチアン国際コンクール、【ベートーヴェン音楽祭HRADEC】国際コンクール、ザグレブで開かれるVaclav Huml国際コンクール、日本音楽コンクールなどの審査員もつとめる。1997年よりクーベリックトリオに 加わり各国で活躍中。
チェコを代表する中堅世代のストリングカルテット、ウィハン弦楽四重奏団の第1ヴァイオリン奏者を務める。
6才よりヴァイオリンを始め、早くも数年後には頭角を現し、その非凡な才能を認められる。パルドゥビツェ州立音楽院ではイヴァン・シュトラウス教授に師事し1985年卒業。同年プラハ芸術アカデミーに入学、かのスメタナ四重奏団のプリマリウス、イルジー・ノヴァ-ク教授の指導を受け、室内楽を同じくスメタナカルテットのチェロ奏者、アントニーン・コホウト教授のクラスで学んだ。ウィハン四重奏団はアカデミー在学中に結成された。
ウィハン四重奏団とは1988年、プラハの春国際コンクールで第一位を獲得、
3年後の1991年にはロンドンで開かれた国際ストリングカルテット・コンペティションで優勝し、それ以来、国際的な演奏活動を繰り広げている。
40タイトル以上のCDを収録し、2005年にはベートーヴェンの弦楽四重奏の全曲のレコーディングを達成。
世界でも稀有な収録として、ナクソスレーベルよりパガニーニの24のキャプリス全曲の弦楽四重奏版が発売されている。
カルテットとの多忙な演奏活動の傍ら、2008年を境に、ベートーヴェン、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、プロコフィエフなどのヴァイオリン協奏曲をチェコ国内のオーケストラと共演。ピアノトリオも結成し、数々のステージで活躍している。
2010年秋には、母校プラハ芸術アカデミーの弦楽器科主任教授に就任。エネルギッシュかつ丁寧なレッスンは、若い世代の学生からも広く慕われている。
スロヴァキアのジリナ音楽院にてボフミル・ウルバンの手ほどきを受け、後にヨゼフ・シゲティの高弟、ティボル・ガシュパレックに才能を見いだされる。1972~74年、ブラチスラヴァ音楽アカデミーに在籍。コチアン国際コンクール、コンチェルティーノ・プラガなど数々のジュニアコンクール優勝。1972年「プラハの春国際コンクール」入賞、同年秋のウィニアフスキー国際コンクールでも奨励賞受賞。1974年には国費留学生としてモスクワ音楽院に入学し、名高いレオニード・コーガンの元 で研鑚を積み、1979年に優秀な成績で卒業。ヨーロッパ主要国をはじめ、韓国、日本、アメリカ合衆国の舞台で活躍中。プラハの春音楽祭、ブラチスラヴァ音楽祭典、インターフォーラム、キエフ音楽の秋、ソウル音楽祭に出演。多くの現代作曲家から作品を捧げられ、1999年には林 光が無伴奏ソナタを献呈。東京とプラハでの初演は大成功を収めた。現在プラハ芸術アカデミーで教鞭をとる傍ら、シュターミッツ弦楽四重奏団のプリマリウスとして世界の舞台で演奏活動を繰り広げている。
ヴィオラ
オストラヴァ音楽院を経て、プラハ音楽アカデミーを輝かしい成績で卒業。1975年と1979年に文化省主催の全国音楽コンクールで優勝。1981年にドイツ・マルクノイキルヘン国際ヴィオラコンクールでも一位獲得。
1977~1985年は、プラハ交響楽団首席奏者を務め、1985年よりシュターミッツ四重奏団の結成メンバーとして活躍。1986年には、ザルツブルグ国際弦楽四重奏コンクールで優勝。ドヴォルザークの弦楽四重奏全曲集、シュターミッツ一族のヴィオラ協奏曲集など数々のCDがリリースされている。
ソリストとしてヨゼフ・スーク、ヤン・パネンカ、ヨゼフ・ハーラ他、ターリッヒ、プラジャーク、コチアン各四重奏団とも共演を重ねている。現代作品にも積極的に取り組み、数々の新作を初演している。
現在プラハ音楽アカデミーヴィオラ科主任教授。
チェロ
プラハ音楽アカデミー卒業。ヴィオッティ国際コンクール、ベッリーニ国際コンクール優勝。オーストリア、クロアチア、 ドイツ、スイス、イタリア、フランス、スペイン、ルクセンブルク、ロシア、トルコ、イスラエル、中近東およびアジア、南アフリカ各国で演奏。ソリストとしてプラハ交響楽団、モラヴィア交響楽団、北ボヘミア・フィルハーモニー他、数々の室内合奏団とチェロ協奏曲を共演。1992年にクーベリックトリオを結成。世界でも数少ない固定メンバーのピアノトリオとして、高く評価されている。チェコの古典作曲家の作品発掘にも情熱を注ぎ、ライヒャ、ヴラニツキー、 J.フィアラなどの作品をリリースしている。
プラハ音楽アカデミーにてヨセフ・フッフロ教授に師事。ロスアンジェルスのピアティゴルスキーセミナーでは、アンド レ・ナヴァラ、モーリス・ジャンドロン、ポール・トルトリエに師事した。1982年、チャイコフスキーコンクール入賞。翌年には、「プラハの春」国際コン クール第一位、1986年、ミュンヘン国際コンクールにて優勝など数多くの賞を受賞している。ヨーロッパ各国の主要オーケストラと共演。ドイツ、オースト リア、デンマーク、スイス、オランダ、イタリア、アメリカ合衆国及び日本では定期的にコンサートツアーを行い、ソリストとしての活動と、プラジャーク四重奏団のチェリストとしての室内楽を世界各地で披露している。
フルート
国立ヤナーチェク音楽アカデミー卒業。ブルノ国立歌劇場に10年在籍。退団後、ソロと室内楽活動に専念する。23年間プラハ室内管弦楽団のソロフルーティストを勤め、ヨーロッパ全域、アメリカ、カナダ、日本で演奏。数々のCD収録を、ハーモニア・ムンディ、オルフェオ、スプラフォン、ミュージック・ヴァルス、GZレーベルよりリリース。ピアノ、チェンバロ、ハープとの共演はもとより、多種の編成での室内楽に意欲的に取り組み、レパートリーに連ねている。母校ヤナーチェクアカデミー助教授として後進の指導にあたり、プラハ市立ネルダ高等音楽院でも次世代のフルート奏者を育成している。現代チェコを代表するフルーティストとして活躍中。
プラハ放送交響楽団首席、群馬交響楽団第一フルート奏者を経て、京都市立芸術大学・大学院教授。京都市芸大卒業後、 ウィーン国立音大を最優秀で卒業。日本音楽コンクール他、内外のコンクールに入賞入選。ソリストとして国内はもとよりロンドン、ウィーン、プラハ、フィレ ンツェ、ローマ等ヨーロッパ各地で毎年公演を行う他、プラハ交響楽団、スロヴァキア室内合奏団等、数多くのオーケストラと協演。日本人フルーティストとして初めて「プラハの春国際音楽祭」に出演する他、各地の音楽祭に出演。13枚のCDをリリース。2008年にリリースした11枚目のCD「モーツァルト・ フルート四重奏曲全曲&協奏曲第1番」は仏ディアパソン誌上でパユ、ゴールウェイ、ガロワらのものと比してなお「モーツァルト信奉者たちを統合するための 全てを備えている」と賛辞を呈された。
声楽
慶児道代
Michiyo Keiko (ソプラノ)
岡山の中国短期大学で近藤安个氏に学んだ後、
チェコ共和国政府給費留学生としてプラハ芸術
アカデミー(音楽学部)に留学。同アカデミー修士・
博士課程修了。(故)鈴鹿正、岡崎順子、J・ハマリ、
O・ミリャコヴィチ、W・マッテウッツィの諸氏に師事。
1994年国際ドヴォジャーク声楽コンクール第3位入賞。
同時に、チェコの歌曲とチェコ・オペラ・アリアの最優秀
演奏者賞など複数の特別賞を受賞。チェコでの音楽活動の
切掛けとなる。
アカデミー在学中から北チェコはリベレツのシャルダ記念
オペラ劇場に出演。同劇場専属、プラハ国民劇場専属客演、
プラハのオペラ・モーツァルトを経て、現在フリー。
「フィガロの結婚」のスザンナ、「ドン・ジョヴァンニ」の
ドンナ・アンナ(モーツアルト)など、30を越える役で出演。
オペラだけでなく、歌曲にも力を入れており、数多くのリサイタルを行っている。
また、リヨン国立オーケストラ、プラハ室内フィル、大阪フィルハーモニーなど、オーケストラとの共演、声楽を含む室内楽曲の演奏、チェコ国営放送局、TV、NHK-FMに出演など、チェコ国内を中心に、欧州やアメリカ等で国際的に演奏活動している。
チェコ・パルドゥビツェ州立音楽院教授(2006-2013)、チェコ・フィンランド夏期音楽講習会(チェコ)、サンタ・マルゲリータ・リグーレ国際音楽講習会(イタリア)などで、後進の指導にもあたっている。
◎ 声楽コース専任ピアニスト
会田牧子
プラハ音楽院を経て、国立プラハ音楽アカデミー学士課程・修士課程を卒業。その間、ヤロミール・クシーシュ、ヤロミーラ・シュカンポヴァー、マリアン・ラプシャンスキー、そしてペテル・トペルツェルの各氏に師事。国際ピアノコンクールVirtuosi per musica di pianoforte、マリアンスケー・ラーズニェ国際ショパンピアノコンクール、全国コンセルヴァトワール音楽コンクール、国際スメタナピアノコンクール等、多数のコンクールで入賞。ソリストとしてリサイタルの他、国際テレビ音楽祭「ズラター・プラハ」、中央ヨーロッパ音楽祭 (スロヴァキア・ジリナ)、国際音楽祭ヤング・プラハなどへの出演、国営チェコテレビ、チェコラジオ放送のライブリサイタルなど、幅広く活動している。また、スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、ターリッヒ室内管弦楽団、南チェコ室内フィルハーモニーなどのオーケストラとの共演に加え、室内楽、伴奏活動にも意欲的に取り組んでいる。ターリッヒ室内管弦楽団とはモーツアルト・ピアノ協奏曲第23番、ショスタコーヴィチ・ピアノ協奏曲第1番のCDをリリース。現在はプラハインターナショナル芸術学校にて後進の指導にも力を注いでいる。
室内楽・アンサンブル
マンハイム楽派の開祖、ヨハン・シュターミッツの生地出身メンバーにより、1985年に結成。ザルツブルグ弦楽四重奏コンクール優勝の後、世界的な活動を開始する。コンサートはすでに2000回を越え、60タイトルものCDを収録。グランプリディスク賞を二度受賞している。ヨーロッパ各国、アメリカ、日本、カナダを定期的に訪れ、室内楽の舞台としては異例のチュニジア共和国、モロッコ、マカオ、台湾、香港でも演奏。 ユーロアート音楽祭主宰など、シュターミッツの名をパトロンに、情熱的な活動を繰り広げている。
1962年より国立プラハ音楽院で音楽教育を受け、作曲をミロスラフ・カベラーチ氏のクラスで、指揮法をボフミル・リシカ教授のもとで学んだ。プロとしてのキャリアは、ピルゼン市のチェコスロヴァキア国営放送局の音楽ディレクターに就任したことにより開始され、後にレコード出版社「スプラフォン」の音楽ディレクターも務めた。1973年からは、作曲と演奏活動に専念している。1967年に合奏団「コレア・ボヘミカ」を創立、その主要メンバーにより、 今日ボヘミア音楽の代表的グループとして世界各国から招聘されるアンサンブル「ムジカ・ボヘミカ」を育てた。1975年からは、指揮者兼作曲家として精力的な活動を続ける傍ら、「カペラ・イストロポリターナ」の常任ゲストコンダクターを務め、有数の室内オーケストラと公演。プラハの主要楽団からも古典のスペシャリストとして招かれている。チェコ国内およびヨーロッパ諸国のレーベルにてCDをプロデュース。古典と民族音楽の生きた百科事典的存在として、楽壇から高く評価されている。